浅田次郎『大名倒産』あらすじ感想 ひとの意志で奇跡を起こせ!

浅田次郎

みなさんこんにちは!いよいよ今年も残りわずかとなりましたがいかがお過ごしでしょうか。

さて、きょう紹介するのはこちら!

浅田次郎『大名倒産』です!!!!!!!!!

2019年12月に発売されたばかりのこの作品。連載時からの評価も高かったようです。

ひとことでいうと、借金まみれの里の新しいお殿様が、先代の企てている「大名倒産」をなんとか回避しようとするドタバタ劇!なんと、神様たちも巻き込んで…?

「人事を尽くして天命を待つ」な物語です!

『王妃の館』や『プリズンホテル』のような、笑って泣ける物語。

まるで落語を聞いているかのような、切れ味抜群のおやじギャグ。と思ったら次のページでは、平成の泣かせ屋浅田次郎が伝家の宝刀をズバッと抜いてきて涙がぽろぽろ。

それでは早速参りましょう!

『大名倒産』登場人物、あらすじ

登場人物

松平和泉守 (小四郎)

先代の殿様が町娘との間に設けた子。足軽の家で育ちました。

領地は丹生山3万石。

もともと跡を継ぐ予定ではなかったが、兄の体調が悪かったり、あほすぎたりしたおかげでお殿様の地位が転がり込んできました。もちろん先代の計画なんて知りません。

足軽の家で育ったため、そろばんも達者。賢く、くそ真面目。

先代

隠居していますが、大名倒産の計画を遂行するために側近を集めて行動しています。

過去200年以上にわたって積み重なってきた借金はもはや返済できないと考え、現金をかき集めて家来たちがしばらく暮らせるだけのお金を配って前例のない「大名倒産」をやってしまおうと計画。

ただし、貸した金を返してもらえない町人たちは困るし、何よりも小四郎が腹を切らねばならなりません。

あらすじ

先代の跡を襲って13代松平和泉守となった小四郎は、家にお金が全然ないことを知ります。いや、それどころか借金まみれ!!!

歳入が1万両に対し、積もり積もった借金はなんと25万両!!!!このままでは父さんの言う通り倒産(笑)してしまいます。

さらに、そこへきて参勤交代で国元へ帰らなくてはならず、莫大な金がかかる…

それでもあきらめない小四郎と、幼なじみの側近たち。彼らの熱意は、豪農や町人、さらには貧乏神に七福神までもを巻き込んでいきます!!

そして、小四郎の養父は?あほすぎて跡を継げなかった兄は?七福神たちの活躍は?注目ポイントの多いこの作品!

さて、貧乏大名の努力の結果はいかに!果たして奇跡は起きるのか⁉⁉⁉

『大名倒産』感想

奇跡を起こすのはひとの意志だ!

小四郎たちの姿勢に動かされ、旗本中の旗本といわれる大番頭小池越中守はその仕事を江戸に残したまま、領地の丹生山で協力してくれます。まあ、娘の嫁入りや鮭などほかにも理由はありますが…(笑)

さらに、ひょんなことからその地に福をもたらす約束をしてしまった貧乏神、彼が呼んだ七福神をも巻き込んで、25万両の借金を抱えた家を再興させるという「奇跡」に向かって突き進んでいきます。

とにかく、この作品で描かれているのは人間の熱い心のもつ力だと感じます。

数字に基づいて考え、行動することはもちろん大切なことでしょう。しかし、その数字を動かしているのはほかでもない我々人間であり、周りの人たちを動かすことができるのは結局、熱いむき出しの心なのかもしれません。

人事を尽くして天命を待つ、なんて言葉のとおり、自分にできることをひたむきにこなしていけば、自然と周囲の協力も得られ、さらには神様も力を貸してくれるのかもしれませんね。

おわりに

いかがでしたか。

いかにも浅田次郎らしい、笑いと涙にあふれた物語です。

舞台は江戸時代ですが、なんとなく現代に重ねられる点も多く感じられました。心の力で奇跡を起こそうとする男たちの物語。

何か所も泣かされるポイントがあるのでお気をつけて!

シェアやコメントお待ちしております!それでは!

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