みなさんお久しぶりです。
雨が続きますね。季節の変わり目ですが、体調はいかがでしょうか。
さて、きょう紹介するのはこちら!
宮沢賢治『銀河鉄道の夜』です!!!!!!
有名な作品なのに、内容を詳しく覚えていない…ということで、中学生のころ以来数年ぶりに再読してみました!
ちなみに、今回はアマゾンのセールを機に購入したkindle端末で読みましたよー!
ひとことでいえば、男の子のジョバンニが、親友のカムパネルラとともにお祭りの夜に宇宙を走る銀河鉄道に乗って旅をするお話。
きらきらと輝く宇宙空間を旅する子のお話。読んだ日の夜は案の定、電車に乗る夢を見ました(笑)
でもなんとなく、理由はわからないけど少し怖いという印象を受けた作品です…
それでは早速参りましょう!
『銀河鉄道の夜』登場人物と内容、あらすじ
登場人物
主人公 ジョバンニ
男の子。
父親はどこかへすてきなものを探しに出ていて、母親は体調を崩しています。
アルバイトをしてお金を稼いでいます。
友だちとウェイウェイいいながらうまくやっていくタイプではなさそう。
カムパネルラ
ジョバンニの親友。
親同士の仲がよく、幼いころから親しい関係です。
お金持ちの優等生。ジョバンニとは反対に、人気者。友人に囲まれています。
友人がジョバンニをからかうときにはすこし気まずそうな表情。
ザネリ
なんか意地悪なクラスメイト。ジョバンニをからかいます。

あらすじ、内容
舞台は星のお祭りの日。
クラスメイトのザネリにからかわれながらも学校が終わり、活版所でのアルバイトに向かうジョバンニ。
その後、家に帰ると病気の母のための牛乳が届いていませんでした。そこでジョバンニは、牛乳屋さんへ受け取りに向かいます。そして、そのついでにお祭りを覗きに行きます。
そこで同級生のみんなに囲まれて歩いているカムパネルラとすれ違います。みんなは今から川へ烏瓜の灯りを流しに行くのです。そしてまた、ザネリはジョバンニをからかいます。
みんなについていかなかったジョバンニは、天気輪の柱の下に寝そべり、夜空を見上げます。
すると突然、鉄道のアナウンスが聞こえてきます。目を開けると、ジョバンニは銀河鉄道に乗っているのでした。気づけばカムパネルラも乗っています。
列車は宇宙を旅します。駅に停まったり乗客が増えたり減ったりしながら。
車掌さん曰く、ジョバンニはどこへでも行ける特別な切符を持っているとのこと。うれしくも、ちょっぴり恥ずかし気なジョバンニ。
船の沈没事故で亡くなったという3人組が乗り込んできて、そのうちのひとりであるかおる子ちゃんの話を聞きます。
サソリの話でした。サソリは毒を持っていて、生物を殺して食べてしまうから悪い印象を持たれている。しかし、ある日いたちに食われそうになる。サソリは当然逃げました。しかし、その先の井戸に落ちてしまいます。
そこでサソリは考えるのです。自分は多くの命を食べてきたのに、イタチに自分を食わせてやらず、溺れ死にそうだ。食われていれば、イタチは一日生き長らえたはずなのに、自分の命を無駄にしてしまった。
そして願うのです。どうか神様、次はみんなの幸せのために私を使ってください、と。そしてそのサソリがいま、真っ赤な星になって闇を照らしているのです。
その話に感銘を受けたジョバンニとカムパネルラは、じぶんも誰かの幸せのために生きようと誓いあいます。
汽車はだんだん早くなっていきます。傾斜を下っているのでした。その傾斜によって、銀河鉄道はそこからいったきり。逆の列車はないのでした。
そして、カムパネルラは宇宙の穴をみて、お母さんがいる、そういって消えてしまいます。
そしてまた声が聞こえてきて、もうカムパネルラに会えないのだといわれます。そしてあらゆる人のしあわせを探して生きることを決意します。
ジョバンニは、天気輪の柱のもとで目を覚まします。何やら下のほうが騒がしいので行ってみると、子供が溺れたとのこと。
カムパネルラがザネリを助けるために川へ入り、そのまま帰ってこなくなったのでした。
カムパネルラのお父さんから自分の父親がもうすぐ帰ってくると聞かされたジョバンニは、牛乳をもってお母さんの待つ家へ帰るのでした。
『銀河鉄道の夜』感想
おもしろい!や、わくわくする!という思いも当然ありました。
しかしなによりも、「なんか怖い…」が一番の印象でした。
暗い宇宙の旅。ちらつく死の影。
あざやかに輝く星たちがそこここにちりばめられてはいましたが、もうほんとうに怖い…
いまこうしてブログに記録していても、鳥肌がすごい…
怖いぉ…

『銀河鉄道の夜』考察
カムパネルラがどうのこうのなどといったものは専門家の考察に譲るとして、ここではぼく自身がびびっと来たところについて考察していきます!
ジョバンニの想像力の切符
ジョバンニは、どこへでも行くことの出来る特別な切符を持っています。
途中で乗ってくる死者たちは、途中で降りなければなりません。見たことのない、本で読んだだけの宇宙をはるかかなたまで旅させてくれる切符。
「想像力」こそがそれではないでしょうか。
作者の宮沢賢治自身も見たことがないはずの宇宙の旅行。
想像力こそ、我々人間が持つ、無限の可能性を秘めた切符なのではないかと思えてなりません。
「なんか怖い」の正体
さてさて、このブログで何度も登場しているように、『銀河鉄道の夜』という作品、なんとなく怖いんです…
もしかしたらこんな印象を受けたのはぼくだけなのかもしれませんが、その理由を考えてみました。
「自然への畏怖」こそがその理由なのかもしれません。
自分がかつて見たこともない宇宙という広い場所。暗いその空間を照らす星々。決してこわい形容がされていたわけではありませんが、ぼくはその光景から、底知れぬ「永遠」を感じたのかもしれません。
たとえば、闇夜に浮かぶ大きな山をみたときにい抱く、そんな気持ち。
宮沢賢治の想像力の筆によって描かれる自然を前に、ぼくはなすすべなく恐れおののくほかはなかったのかもしれません…
おわりに
いかがでしたか。
死してなお語り継がれる宮沢賢治の代表作『銀河鉄道の夜』。みなさまがどんな感想を持ち、何を考えたのかぜひおしえてくださいね!
シェアやコメントお待ちしております!それでは!
コメント
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