スウェーデン留学体験記7 スウェーデンの大学で単位を落とした話

スウェーデン留学記

Hej!

皆様お久しぶりです!スウェーデンはヨーテボリからお送りしております。

まだ11月の頭ですが、なんと気温はもう氷点下を記録するほど。息を吸うと鼻が痛い、そんな北欧の地からこんにちは。

今回は、スウェーデンの大学のレポート課題が「不可」とされ、単位を落としてしまったときのお話です。日本の大学の孕む課題が見え隠れするような事件です!

教育の充実したスウェーデン、こんなときはどうなっちゃうのぉ~~?!?!?!

経験したことのないレポートと文献の量、担当の先生とのひと月にわたる死闘、、、

それでは早速参りましょう!

悲劇の始まり

さて、この凄惨な事件が始まったのは9月の終わりのことでした…

参加している留学生向けのコースは、半年で4つのセクションを受講するというもの。各セクションごとに先生が異なるため、月に一度のペースで期末レポートがやってきます。

授業のペースや異国での生活に慣れてきたころ、その事件はじんわりと始まったのでした…

受けていたのは北欧の映画についての授業。

課された期末レポートは、なんとA4で5枚の量!!

えっっっっ…

そもそも日本の大学で、日本語でのレポートでもこれほどの量を求められたことはありません。

ああ、日本語のレポートなら美辞麗句に故事成語を並べて量は盛れるのに…

そう思って泣きそうになりながらも、いくつか参考文献を引用しながらごまかしのレポートを完成させることには成功しました。一週間かけてよく頑張りました…

宣告の時

さて、レポート提出から約一週間がたち、オンラインで合否が発表されました。

周りの学生たちが「Gってどういう意味?」「可って意味だよ」という会話をする中、小生が受け取った評価は…

「U」

えっっっ… どういう意味…

しかし周りをみるとみんなGだった様子。なんとなく結果を察し、何も見なかったかのように教室の隅っこで黙っていました…

ネットで調べてみると、案の定「不可」の意味。数年間の学生生活の中で、初めての「不可」でした。

うへえええええええ… 日本の恥だっっっ!!!!!

潔く腹をば掻っ切らんと刀に手を伸ばしたそのとき、「不可」を示す「U」のとなりに長々と文章が書かれているのが目に入ったのです…

教育大国からの救いの手

その長い文章は、担当の先生からのメッセージでした。

小生のレポートがなぜ「不可」だったのか、いつまで再提出を待ってくれるのか、などなど。

具体的に言えば、「ここの段落が不透明やで!」「根拠を示す文献はあるんか?」

どこをどう直したら「可」になるのかを丁寧に伝えてくれていました。

なんと温かい国でしょう。たった一度の失敗で、もう二度と評価してもらえないどこかの極東とは大違い…!!

三週間後が再提出の期限でしたが、ここは誠意の見せ所。一週間を待たずに再提出をしました。

ふう、なんとか祖国に恥をかかせずにすみそうだ、コーヒーでも飲もうか。

そして、死闘が始まる

三日後。先生からのメール。見覚えのある「U」の文字。

発狂。暴飲。暴食。

我ながら名文だと自信をもって送り出した段落をはじめ、直したつもりの箇所もことごとく赤い下線。

そして先生からの鋭い一つの太刀が。

「う~ん、言いたいことはわかるけど、文章が感情に操られすぎ。科学的な文章を書いてネ」

ああああああああああああああ!!!!!!

発狂。自問。自答。

人間の人間たる由とはなにか… 感情や情緒に価値はないのか…

などとごちゃごちゃ考えましたが結局先生のおっしゃる通りでごぜえます。

そしてここからは、もうさながらメル友。

数日おきにメールを送り合うという相思相愛の日々。

決着。根性がコーヒーに勝った日。

さて、最初の提出からひと月がたち、すでに再提出の期限もすぎています。

それでも粘り強くレポートを送りつける日本人と、負けじと「U」を送り返すスウェーデン人。

それは、忘れもしない霜月の朔日。太陽が柔らかく照り、寒さとは無縁の朝でした。

「おっす!おもろいアプローチしたやんけ自分。もう可でええわ!」

キターーーーーー!!!!!!!!!

勝利!!!!!!

粘り強さで勝ち取った「可」であります!!!!(面倒になった説は否めない)

その二枚腰は双葉山を彷彿させたことでしょう。先生は大山康晴の「終盤は二度ある」を思い出したことでしょう。

スウェーデンの教育水準が高い理由

さて、ここまでふざけた文章でお送りしてきましたが、それはそうでもしなくては恥ずかしくて皆様のまえにお見せできないから。

ひと月にわたって何度もレポートを読み、アドバイスをくれた先生には感謝してもしきれません。

そして、ここに日本の教育との大きな違いがあるように感じます。

スウェーデンでは、仮に期末試験に失敗しても救済措置があり、徹底したフィードバックとサポートが受けられます。

一度の失敗に落ち込む必要などないのです。こちらが頑張っている限り、手を差し伸べて「わかる」「できる」へ導こうとしてくれるのです。

日本の大学では、期末レポートを出したら「可」か「不可」は発表されるものの、基本はフィードバックを受けられません(ゼミなどの少数授業をのぞけば)

二度目のチャンスは与えられず、自分のレポートのどこが悪かったのかもわからない。

「わからない、できない」をそのままにしているいまのやり方では、いま自分に備わっているもの以上の知識を身に着けることなんてできやしないのではないでしょうか…

おわりに

いかがでしたか。

恥ずかしいエピソードではありますが、日本とスウェーデンの大学教育の間にある大きな差を実感した事件だったため、書き残しておきます。

願わくば、もうこんな死闘をしなくてすみますように…

きょうはこの辺で。

シェアやコメントお待ちしております!それでは!!

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