みなさんお久しぶりーふ!!!むしむしした暑さが続きますね、いかがお過ごしでしょうか。
もう冷房をつけずにはいられない身体になってしまいました。
さてさて、きょう紹介するのはこちら!
筒井康隆『文学部唯野教授』です!!!!!
大学の先生に勧めてもらって読み始めたこの作品。実はぼくにとっての筒井康隆デビュー戦でした。
ひとことで言えば、大学の教師陣の生活を覗きながら、饒舌で軽口たたきの唯野教授の「文芸批評論」という講義を読者が聞く、というお話。
電車で読むには要注意!!!
笑いがこらえきれずに恥ずかしい思いをすることになりますよ…(笑)
それでは早速参りましょう!
『文学部唯野教授』登場人物やあらすじ、内容は?
登場人物
主人公 唯野仁
早治大学の文学部英米文学科教授です。
異常なほどによくしゃべります。しょうもない(誉め言葉)ジョークや皮肉、太鼓持ちなどもうとにかく終始にやにやさせられますよ…(笑)
非常勤講師として立智大学で行う「文芸批評論」という講義を読者たちは聞くことができます。
印象批評からポスト構造主義まで、9つの章が「第〇講」と名付けられ、知識がないぼくにもわかりやすくおもしろい入門講義となっています。
野田耽二というペンネームで小説を書いていますが、学内で舐められたりなんやかんやあるそうでかくしています。
榎本奈美子
早治大学の学生。唯野教授曰く「美人ちゃん」
赤いスーツを着こなす、いいところのお嬢様。
小説家野田耽二の大ファンで、唯野教授の正体に気づいて立智大学の「文芸批評論」の授業を聞きに来ています。
牧口
仏文科の助教授。唯野の古くからの友人。
フランスへ留学したはずだったが、2か月で切り上げて日本へ帰国。唯野が牧口を教授へあげるために走り回ります。
その他教授たち
主任教授の蟻巣川をはじめとして、強烈な個性をもつ教授たちが多く登場します。
講師から准教授、教授へのステップや学内政治、大学の制度などを覗くことができます。
あらすじ、内容
この小説は、各章の前半が唯野教授の大学内外におけるドタバタした日常パート、後半が唯野教授の「文芸批評論」の講義という内容で進んでいきます。
日常パートでは、主任教授の蟻巣川のケチエピソードや、それぞれの自慢話で一向に進まず一日かかる教授会の様子、非常勤講師の座を狙う外部のひとの工作の話などなどを見ることができます。
教授のお給料の話や研究費の使い道、学内政治を唯野教授お得意の皮肉を通して描かれます。
また、フランスへ留学しているはずの牧口が帰国して隠れていることを知り、教授にあげてやるために走り回っている様子も描かれます。
さらにさらに、赤いスーツの美人ちゃん榎本奈美子との恋(?)の行方は…?作家野田耽二としての活動は…?
後半の講義パートでは、大人気講義「文芸批評論」を聞くことができます。
唯野教授の教養溢れる饒舌に酔いしれながら、多くの文学理論をわかりやすく紹介してもらうことができます。

『文学部唯野教授』感想は?
大人気講義半年分が800円!驚異のコスパ!!!
この小説の魅力のひとつは、普段除くことの出来ない大学の裏側を見ることができることでしょう。
さらに、この作品がほかの小説と比べて圧倒的に優れているのが、そう、コストパフォーマンス略してコスパなんです(笑)(上戸彩さんではないです)
だって、考えてみてください。私立大学の大人気講義がわずか800円+税ですよ!!
どれくらいお得なのか計算してみましょう…(笑)
ぼくの通う国立大学の半年分の授業料は、およそ240,000円(ひええ…)。
一番多かった学期の週に15コマの数字を使って一コマ当たりの値段を計算すると…
240000÷15=16000円!!!!!!
いいですか、安く見積もってもこんなにするんですYO!!!!
16000円分の知識がなんとたったの800円!!!!!!!(裏声)
驚異の95%オフなんです(どこかの高田さんもびっくり)
講義内容は、文学理論学習入門にぴったりかも!
唯野教授の講義では、文学を理論立てて分析する方法に順番に触れていくことができます。
全くの素人でもわかりやすい、易しい言葉遣いでジョークも交えつつ紹介してくれるので、にやにやしながら勉強がしてみたいっていうわがままさんにもぴったりです。
私はもっと詳しく知りたいぞって感じた勉強熱心なあなたも、この小説を読んでそれぞれの理論のつながりや弱点、歴史を踏まえてより専門的な本を読めばばっちぐーなんです。
涼しい部屋でへらへらしながら、唯野教授の講義を聞いてみませんか!
おわりに
いかがでしたか。
とりあえずもう一度いいます。電車で読むには要注意ですよ!!!
笑いをこらえきれずにTwitterで晒されても責任はとりませんからね!!!
ということで、今回は謎テンションにより「!!」多めでお送りしました。それほど楽しい本だったのでみなさまぜひどうぞ。
シェアやコメントお待ちしております!それでは!
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